ある給料日。
午前中の仕事中にバカから相談された。
「銀行の給与振り込み口座の変更が間に合わなくて、
 今日の引き落としにカード忘れちゃったんだけど、
 6万貸してもらえないかな?
 昼にカード取りに行って金下ろしてくるから午後には返せるんだけど。」

言ってることが既に訳わかんないんだが、
二日酔いでヘロヘロなあやぞうは大して理解もせずに貸してしまった。

案の定、午後には取りに行く時間がなかったので下ろせなかった、と。
翌日はバカが徹夜明けだったので会わなかった。
メールで催促したら週明けには必ず返す、と言う。

・・・土日を挟んで週明け月曜。バカは会社を休んだ。

風邪と言って、1週間休んだ。
医者には行ってたみたいだが一向に治らず、
上司が家に行って車で回収し、実家に強制送還された。
結局、延べ3週間休んだ。

「?マグロ漁船に乗せられた。
 ?臓器売買をした。
 ?拉致られて東京湾。
  ・・・・・
 どれだと思う?」

被害者の会の仲間での会話。
ありえない長期の欠席で周りが怪しんできた頃、上司に呼ばれた。

「あやぞう、バカについて知ってること教えて。
 っていうか、あいつに金貸してるんだって?」

洗いざらい話した。
貸したあたしも馬鹿だが、他にも結構いたと教えてくれた。
被害者の会の4人以外は短期貸付で回収済みのようだった。
そして、この件については上司が預かるところとなり奴の復活を待った。

ようやくバカが復帰した。
来た日にそうそう直属の上司と長いこと会議室にこもっていた。
そして発覚したこと。

借金総額600万!!

友人・消費者金融・闇金・・・
借りれるもんですなぁ。
上場企業で勤続長いと与信がいいのかなぁ。

給料を全部上司が預かり、そこから返金計画を立てて行くことになった。
月に必要な生活費だけ渡され、質素倹約を約束させられたバカは
初めはおとなしくしていた。

初めはな・・・。

〜〜続〜〜

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